ボルゾイは、かつてはロシアン・ウルフハウンドと呼ばれていました。その名の通り、ロシアで狼狩りに使用されていた大型のサイトハウンド(サイトハウンドに属する猟犬は長肢の大型犬種で、獲物を視力により発見し高速で追走して捕らえる)です。1650年に、すでにロシアでボルゾイのスタンダードが制定されていて、この内容と現在のボルゾイに大きな差はありません。その後、1936年に「ボルゾイ」と言う犬種名に改名されました。ボルゾイとは、ロシア語で「俊敏」を意味しますが、実際にボルゾイはどの種類の狼よりも足が速く、獲物の耳の後部に咬み付き地面に組み伏せる事が出来たそうです。
帝政ロシア時代には、ロシアの国犬として皇帝や貴族の狩りのお供として寵愛を受けましたが、それが仇となり、 ロシア革命後は多数のボルゾイが貴族の象徴として民衆に虐殺されてしまいました。
現在のボルゾイは、革命前に海外の王侯貴族に進呈されたボルゾイがブリーディングされたものです。
ボルゾイの特徴は、「俊敏」の名が表すとおりのスピード感溢れる走りとその美しい姿。よくしつけをされたボルゾイの姿は、まさに貴族のような気品に満ちています。
体高が高く脚が長いスタイル抜群の体に、知的で小ぶりな顔。まさに八頭身美人といった感じです。耳は小さく後ろへ向いていますが、警戒する時には前に向いて半直立状態になります。尾は股の間に向かって垂れています。
被毛は、ロシアの厳しい冬に対応するための耐寒仕様。走ると美しくなびく長い被毛は、もつれないようにブラッシングをしてあげて下さい。季節の変り目には、相当量の抜け毛が出るので、その時には丁寧なブラッシングやコーミングをして、抜けた毛を取り除いてあげて下さい。
ボルゾイの性格は、飼い主に対しては従順。大型犬らしい落ち着きと優雅さがあり、小さな子供に対しても寛容です。少し頑固な面もありますが、大好きな人には思いっきり甘えてくる、甘えん坊でもあります。その一方で、警戒心が強く、知らない人に対しては神経質になってしまう子もいます。
警戒心の強さを和らげるためには、小さい頃から積極的にお散歩に連れ出し(予防接種前なら、キャリーで)、色々な人に触ってもらいましょう。お散歩に行く時に、フード(1日の食事量の中から取り分けて)を持って出て、公園などで出会った犬好きの方などから与えてもらうようにすると、だんだん家族以外の人にも慣れていきます。
また、体が大きく力の強い犬種は、散歩の際にも、動物病院での診察や美容院でのトリミングなどの時も、おとなしくすることが出来なければ大変苦労します。子犬のうちから、動きをコントロールするための練習を毎日しておきましょう。
運動量は多めで、朝夕2回、1時間位の散歩が必要です。ジョギングや自転車での引き運動を取り入れても良いでしょう。ドッグランなどで、思いっきり走らせてあげることも必要です。
ただし、体型的(胸が深くて、腹がくびれている)に胃捻転を起しやすいので、食後すぐの運動や、硬いフードの一気食いは避けましょう(胃捻転の時には、嘔吐したり、お腹が膨らんだりするので、怪しい時はすぐに病院へ連れて行って下さい)。
暑さには弱いので、夏の体調管理には気を付けてあげて下さい。暑い日中の散歩は避けて、早朝や夜に散歩をしたり、外で飼う場合には犬舎を風通しの良い涼しい場所に設置するようにして、熱中症などに注意しましょう。







